部分発作に効くテグレトールと熱中症の問題

テグレトールは一般名をカルバマゼピンと呼び、古くから使用されてきた抗てんかん薬として安全性や実績のある飲み薬です。現在でも多くの症状に有効で、感覚異常や運動症状といった部分発作に効果を示し、全般発作でも強直間代発作に適応、さらに興奮を静める作用から躁病や躁鬱病の予防にも利用され、三叉神経痛にも効果が認められています。この中でも部分発作で第一選択にされていることから、抗てんかん薬では多くの患者が使用する治療薬となっています。問題は抗てんかん薬の多くは精神や神経に作用することから、発汗を抑制する作用があるため、急激な体温上昇に陥ることがあります。真夏の猛暑では体温が上昇してしまうと熱中症に陥ることがあり、てんかんを疾患している人でテグレトールを服用していることを理解していれば問題ありませんが、熱中症の痙攣とてんかん発作の区別が付きにくく、対処がしづらいという問題があります。素人判断では十分な対処ができないので、この場合は救急車を呼ぶのが最も適切な判断となります。熱中症は汗のかきすぎで脱水症状を起こし体温が調節できずに起こるものがほとんどですが、屋内でも汗をかかなくなって体温が上昇しすぎることで熱中症にかかることもあるため、抗てんかん薬を服用している人は真夏の体温管理が必要になってきます。水を飲んでも汗はかかない、体温が上昇するという問題なので、抗てんかん薬は脱水症状とは異なる原因となります。基本的には体温を上昇させないために体を動かしすぎず、外気温を下げて体温を一定の値にまで下げることが重要となります。海水浴やキャンプなどのアウトドアに出かけるとリスクが高まるので、何かしらの対策は講じておかなくてはいけないでしょう。